冬の養生法
お灸女子 2017年12月21日
冬の体調不良は夏・秋の疲れが溜まってしまい免疫力や抵抗力が弱くなっているところに日々の気温の変化で体調が崩れてしまう事が要因とされています。
症状としては喉の痛みや咳・発熱・そして頭痛がだらだらと長引いてしまうのが特徴です。
なぜ疲れが溜まっていると免疫力や抵抗力が低下してしまい体調不良になってしまうのでしょうか。
そもそも免疫力とは自身の体を守るために存在し体の外側からくるウイルスや細菌、内側からくるストレスや疲労などと闘います。
疲れが溜まり、体が弱くなってしまうと免疫力が働かず、ウイルスなどに対応できなくなり風邪をひいてしまうのです。
風邪をひかない為には免疫力がしっかりと働く体づくりをしなければなりません。
栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠、適度な運動をするといった生活習慣を心がけることが大切です。
また、妊娠初期では赤ちゃんを守るために一時的に免疫力が低下してしまいます。
外出をする際はマスクをする、手洗いうがいをする、栄養バランスのよい食事をとり無理はしないよう休憩をしながら生活をして下さい。
冬のむくみ対策
最近の季節の変わり目はじわじわと変わっていくというよりは急に寒くなったり、暑くなったりする感じがします。
油断しているので暑さ寒さが身に沁みますね。
寒いと外に出たくないからでしょうか?寒さで肩をすくめて歩いてしまうからでしょうか?
今年は雨が降らず乾燥もきついせいかもしれませんがむくみが気になる方が増えてる感じがします。
すねのところは粉をふいて踵もカサカサなのにむくんでしまってる場合は水分不足の場合があります。
夏は喉も渇くし汗もかくのでこまめにお水を飲んだりしますが冬場はトイレが近くなるのが嫌で
あまり水分を摂らないようにするという方いらっしゃると思います。
しかし、身体が乾燥し、水分不足になると水分をため込むようになってしまうのです。
冬でも1日1L、コーヒーや紅茶、お茶、ジュース、みそ汁などを含まない「お水」を飲みましょう。
白湯ならなお良いと思います。
トイレが近くなってしまう方は過活動膀胱の場合があります。
過活動膀胱には「会陰」というツボをゆっくり優しく押してみてください。
「会陰」は膣の入り口とおしっこが出るところの真ん中にあるデリケートなツボなので強い刺激はいけません。
トイレシャワーの後の清潔な状態で清潔な指でゆっくり3秒ほど押し、ゆっくり力をぬくというのを
3回繰り返していきます。(指があたっている位の力で触るような刺激で十分だそうです。)
1日3~5回行ってください。
骨盤底筋を鍛える運動も有効です。
お尻の下の坐骨をお尻の筋肉でぎゅっと寄せてお尻の筋肉の力を抜いても坐骨が離れていかないように内側の筋肉を意識してみてください。
骨盤底筋はまずはどこにある筋肉なのか意識するところから始めて、徐々に動かせるようにしていくと良いと思います。
むくみ対策には塩分を排出させるカリウムも大事です
ですがカリウムはきゅうりやバナナ夏の食べ物に多いので体を冷やしてしまう危険があります。
ジャガイモやさつまいもなどから摂るようにしましょう。
最後はやはりふくらはぎのポンプ作用を利用して下に降りてきた水分を上に戻してあげましょう。
つま先立ちして踵をおとす、この動作を繰り返してください。
座ったままでも出来るので運動不足の冬に是非やって頂きたいです。
むくみは体の中の水分の停滞です。循環して余分なものは排出しましょう。
冬のダイエットに効果的なのはカッピング
冬にダイエットをすると効率が良いって聞いたことはありませんか?冬は外気温が下がるので身体を温める為に代謝が上がります。
じっとしている状態でのカロリー消費量は夏より高くなるのです。
でも、冬のこの時季は忘年会、クリスマス会、新年会と食事に誘われる機会も多く、また、厚手の服で体形を隠せるので
ついつい、ダイエットを忘れてしまいがちです。
でも痩せやすいこの時季にダイエットしないなんてもったいないです。
この時季おススメなのがカッピングです。
カッピングには吸圧によりその部分の血管を広げる作用もあるので血管にこびり付いた水垢の様なコレステロールなども流すと言われています。
吸圧によるマッサージ効果は血液の停滞を防ぎ筋肉ばかりではなく神経の過剰な緊張をも防ぐと言われています。
はだの露出の少ない季節であることもお勧めの一つです。カッピングではどうしても跡が残ってしまうからです。
肩こりや腰痛でカッピングをされてる方も多いと思いますがこの冬は是非ダイエットでカッピングを試してみてはいかがでしょう。
冬の花粉症には耳ツボ
花粉症というと「春」「秋」にかかる方が多いと思いますが、冬もあります。
早い方だと、1/末頃から症状が出始める方がいらっしゃるのではないでしょうか?
そして、そのまま春の花粉症へと継続していきます。
11月~2月にかけて花粉症の原因となる花粉の種類は主に以下のようです。
⇒初冬から冬にかけて:スギ、イネ科、ブタクサ、ヨモギ
⇒冬から晩冬にかけて:スギ、ヒノキ、ハンノキ、イネ科
特にスギはピークとなる3月に向けて、2月から急速に花粉の量が増していきます。
冬の花粉症は、「秋から継続している花粉症」と「春に向けての花粉症」が交差するシーズンです。
ちなみに、日本気象協会が発表した2018年の花粉飛散予想ですが、スギ・ヒノキは、2月上旬から飛散開始だそうです。
しかも、飛散量が前年より多いと予想されています(;´Д`)
マスク、喉・鼻うがい、手洗いなど早めの対策が大事ですね。
食べ物ですと、ヨーグルトも最近よく耳にするようになりました。
また、鍼灸治療(耳鍼含めて)も花粉症に効果的と言われています。
患者さんの症状やお身体の状態によって、身体への刺鍼ツボは違ってきますが、
鼻水だったら小鼻の横の「迎香」、目の症状だったら目の周囲の「晴明」「太陽」など局所に鍼をすることもあります。
耳は、花粉症といえば、、、
「縁中」「風渓」というツボがよく使われます。
幣院では、耳つぼジュエリーというメニューもあり、丸い粒を耳のツボに1週間位つけたままにできます。
花粉症対策に始めてみてはいかがでしょうか?
しょうがでカラダを温めよう
しょうがは身体を温めるイメージがあると思いますが身体を冷やしてしまう作用もあると言われているのをご存知ですか?
生のしょうがに含まれるジンゲロールという成分は血管を拡張させる作用があるのです。
血管が拡張されることにより、身体の中心の熱が末端へ分散してしまうのです。これが身体を冷ます作用と言われる所以です。
しかし一時的に中心温度は下がる事になりますが、結果的には血管を拡張し血流を良くする事につながるので
最終的には体を温める事になるといわれています。
生のしょうがは発汗作用、抗菌作用に優れており、風邪の引き始めにしょうがを擦ってレモンを絞ってはちみつをいれてお湯で割ったものを飲むのはお勧めです。
風邪のひき初めに飲む葛根湯にもしょうがの成分は含まれているんですよ。
ジンゲロールは加熱するとジンゲロンという成分になり、身体を温める作用が強くなります。
漢方ではショウガを蒸して乾燥させたものを乾姜といい、生のままのものをスライスして乾燥させたものを生姜といいます。
中国では生のものを生姜、スライスして乾燥させたものを乾姜といい、日本とは少々違うようです。
漢方と言うと難しい感じがしてしましますがしょうがの粉を作って保存してお味噌汁や紅茶、お料理にさっと加えるだけで毎日の養生になります。
しょうがの粉の作り方はシンプルなのでご紹介します。
しょうがの粉の作り方
1)しょうがを洗う
2)2~3ミリ」程度の厚さでスライスする
3)出来るだけ均一に皿に並べる(重なってもOK)
4)蒸し器で30分蒸す(くすんだ色になったらOK)
5)蒸し上がったしょうがをざるに並べる(重ならないように)
6)ざるごと天日で24時間から36時間以上干す(水分がとんでカラカラになるまで)
7)ミキサーで粉砕する
シンプルですが蒸したり干したりは少々手間に感じるかもしれません。
ですが自分で作ったものには添加物は入っていませんから安心できます。
ビーフジャーキーやドライフルーツを作るジャーキーメーカーやフードドライヤーなどがあれば簡単に出来ると思います。
最近はしいたけやトマトを1夜干しすると栄養価が高まると言われたりしておりますのでこの機会に一緒にチャレンジするのもお勧めです。
しょうがを上手に使って寒い冬もポカポカに身体を温めましょう!
おすすめのアロマ・ハーブ
今月のアロマ
陳皮〈チンピ〉
マンダリン、温州みかんの皮を乾燥させたものです。
咳と痰を取り除く作用や消化促進、健胃効果のほかに血流改善や 毛細血管強化と抗アレルギー作用のあるヘスペリジンが含まれています。
*ヘスペリジンはみかんの実よりも皮や袋、すじに多くあります。(袋は50倍、すじは300倍)
今月のハーブ
シナモン
漢方にも用いられ、桂皮(ケイヒ)は体表部や経路を中心に作用し、桂枝(ケイシ)は主に腹部の臓器を温める作用があります。
毛細血管の修復力が高く、冷えやムクミに効果的ですが、妊娠の可能性のある時は使用を控えましょう。
今月の香り「サイプレス」
サイプレスは日本名が「糸杉」で、ゴッホの「糸杉の道」で描かれている杉の木です。
サイプレスの学名“sempervirens”は「永久に生きる」という意味を持つほど腐朽しにくく、神聖な木として扱われてきました。
また、地中海に浮かぶキプロス島では、古来よりサイプレスの木を崇めており、島の名前の由来となっています。
香りは森林浴を思わせ、透明感があり、心を落ちつかせる作用があります。
ホルモンバランスを整えて月経周期を規則正しくする働き体液(津液)、血流(血)の調節をしてくれるので、
ムクミなどの不快な症状の緩和にも有効です。
また、喘息や気管支炎を和らげ、辛い咳を沈める効果があります