妊婦さんの脚のつり、静脈瘤の体操法
ブログ 2019年02月14日
妊娠中の不調、不快を徹底攻略!シリーズ
第4回「足のむくみ・足のつり・安産に…お灸」の巻
ちょっと前なのですが、プレママタウンの安産、妊娠中のマイナートラブルの件でお灸やツボの取材を受けました。
http://www.premama.jp/tokushu/life_style/040/index.html
是非こちらからご覧ください。
足のつり
筋肉が異常に収縮することで痙攣が起きる状態です。有痛性筋痙攣と呼ばれます。こむら返りと呼ばれることもあります。
ふくらはぎだけでなく、太ももやスネ、足の裏などもつりやすい部分です。
《妊娠中に足がつる原因》
1)黄体ホルモンの影響
妊娠の成立、継続に重要な黄体ホルモン。血管拡張させることで血流をよくし、子宮の赤ちゃんに必要な養分含む血液を集めるのが役目です。血流量が増えることで心臓から足に下がった血液が戻りにくくなり、これにより筋肉が収縮、足がつってしまいます。
2)子宮による影響
妊娠後期から臨月になると、おなかの赤ちゃんはどんどん大きくなり、子宮も大きく重くなります。大きくなった子宮が周りの臓器や筋肉を圧迫します。圧迫により、下半身の血流が滞り、筋肉への血流も阻害されるため足がつりやすくなります。
3)運動不足
妊娠中は、運動不足になりやすいです。妊娠初期は流産の可能性も高いですし、つわりで体調が悪く体を動かす気にならない方も多いでしょう。そのため、妊娠前に比べて筋肉を動かす機会が減ります。妊娠後期や臨月は、おなかが大きいため体を動かすのが億劫になりがちです。運動不足や筋肉量の低下によって、足がつります。
4)水分不足
脱水症状によっても足がつります。体内から水分が失われると、血液循環が悪くなり、筋肉の収縮が強くなります。夜間や明け方に足がつることが多いと思いますが、その原因の一つが水分不足です。つわりで水さえ喉を通らないこともあります。吐き気で食事量も減り、食事から摂る水分も減ってきますので、意識的に水分補給することが大切です。
5)冷えによる影響
体の冷えも足がつる原因となります。一見、体の冷えは妊婦さんと無関係と思われますが、手足の冷えに悩む妊婦さんは多いです。妊娠初期は、プロゲステロンの影響で体温が高めになります。初期のほてりや熱っぽさはこのためです。ほてるため、薄着をしたり、エアコンに当たり過ぎて手足やおなかを冷やしてしまいます。そして、血液循環が悪くなり、筋肉も冷えて筋収縮が強く出てしまい、足がつるのです。
6)むくみによるもの
プロゲステロンは、養分や水分を溜め込む働きがあります。妊娠初期から中期前半までのむくみの主原因は、このことにあると考えられます。初期だけでなく、後期から臨月にかけても体はむくみやすい状態にあります。おなかの赤ちゃんの成長により、大きくなった子宮が静脈を圧迫することでむくみが生じ、足がつりやすい状態を作ります。
7)ミネラル不足
カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルが不足すると、筋肉や神経が過敏になり、筋肉が極度に収縮します。ちなみに、妊娠中は、おなかの赤ちゃんのために色々な栄養素を余分に摂取しなければなりません。ミネラルだけでなく、ビタミンB群、葉酸、ビタミンC、D,亜鉛、鉄分などです。特に、鉄分は不足しがちで貧血にもなりやすいです。
《対処法》
1)ふくらはぎのストレッチ ※つま先を天井に向けて、踵を壁に向かって押すようなイメージで、ふくらはぎを伸ばします。
2)足を温めてマッサージ ※足先から心臓に向かって静脈は戻っていくので、マッサージは下から上に向かって行うと効果的です。ただし、おなかが張りやすくなる時期は強く押しすぎないようにしてください。
《予防法》
1)体を冷やさない。
※妊娠中は、ほてりなどで熱くて足を出してしまう方も多いですが、足はとにかく冷やさないようにしてください。
2)軽い運動
※妊娠時期にあったもので、ストレッチや体操、ウォーキングなどで血行促進、筋肉の衰えも防げます。
3)栄養バランスのとれた食事
※塩分の多い食事ですと、むくみが強くでます。ミネラル不足も神経や筋肉が過敏になってしまいますので、摂取してほしいです。ビタミンB1などは、疲労回復効果も高いのでおススメです。
静脈瘤
静脈瘤は特に妊娠中に起こりやすいと言われます。
考えられる原因は、
1、エストロゲンが血管を拡張し静脈弁の動きが鈍るため
2、子宮の増大によって骨盤内が圧迫され、血管に負担がかかるため
妊娠中は胎児に酸素や栄養を運ぶ必要があるため血液量が増加し血管が拡張します。
その上、エストロゲンが増加しこのホルモンの働きによっても血管が拡張します。
この血管が拡張しすぎることで「静脈弁」という静脈の逆流を防止する弁が正常に働かず、静脈瘤が発生しやすくなります。
また妊娠中はどんどん子宮が大きくなり周囲の臓器を圧迫します。
特に大静脈が圧迫されると下半身の静脈の血流が滞り、静脈内の内圧が大きくなって逆流を防止する弁に負担がかかってくるのです。
それにより弁が壊れたり、機能不全をきたしたりすると血流が逆流して静脈瘤が発症しやすくなります。
静脈瘤は妊娠初期から現れることもありますが多くの場合お腹が大きくなってくる妊娠中期以降で起こりやすいそうです。
胎児への影響はありませんが重症化すると母体の負担が大きくなってしまいます。
早期に発見する場合の初期症状としては足のかゆみ、こむら返り、重苦しさなどが挙げられます。
それらの症状を伴わずに血管のコブが発症することもあります。
一旦発生してしまうと症状は自然に治ることはなく徐々に悪化してしまうので早めに主治医に相談をして下さい。
<対策方法>
・足の血行を良くする
だるいと思ったらフットマッサージや足湯を行い足全体の血行を良くしていきましょう。
足先をしめつけるような靴下は控えてください。
四つん這いになって旦那さまに足の裏を踏んでもらう事もいいでしょう。
・足を圧迫し高くあげる
サポートストレッチなどを着用して血液の塊をなくし流れがよくなるようにしましょう。
長時間同じ体勢が続く人は1時間に5~10分程足を高くしたり就寝時には必ず横向きに寝て足をクッションなどて高く保ちましょう。
静脈瘤のマッサージの仕方
1.まず太もものリンパの流れを良くするために、内ももから心臓の方へ手のひら全体で押し上げます。
2.手のひらを使って、ふくらはぎや静脈瘤のできている下方から上に押し上げるように交互にマッサージします。ゆっくり丁寧に行うのがポイントです。
3.次は指の関節を使い、細かくクリッピングするような手技でふくらはぎの筋肉をマッサージします。
4.包帯かサポートストッキングで固定し、足を上に上げて休みます。
(マッサージ方法が分からない!という方はお気軽にスタッフにお声かけ下さい)
静脈瘤の体操法
妊娠23週以降、赤ちゃんは目を開けたり音が聞こえるようになったりとぐんぐん成長していきます。
お母さんは大きくなったお腹に血管が圧迫されて脚に静脈瘤ができやすくなってきます。
今回紹介する体操法はお腹が大きくなることで圧迫される腹部静脈の循環を改善していきます。
1、仰向けになり膝を立て腕を組みます。両腕を胸の前なるべく高い位置で組みます。
(膝がぐらぐらする人は二つ折りの座布団や布団を膝下にはさみながら行ってください)
2、左右交互に顔を向ける
ゆっくりと右肩を床から浮かして顔も左側を向きます。この状態で5秒キープします。
今度は左肩を浮かして顔を右側に向けて5秒キープ。これを4セット繰り返します。
(急に向きを変えずゆっくりと行っていきましょう)
注意事項
・おなかが大きくなり始めているのできついと感じる時は無理に行わないようにしましょう。
・足に静脈瘤ができている部分は抑えないようにしましょう。
🍎Address:東京都新宿区西新宿7-8-11 美笠ビル501
🍐Tel:03-6887-2522
🍑Email:info@miyabi-shinyu.com
🍊10:00-19:00(平日)
🍋10:00-16:00(土、祝)
🍇定休日:日曜日
こちらもクリックしてどうぞご覧ください♪
↓ ↓ ↓